ここのところ読書のペースがあがっている。2週間に1度図書館に通い、アマゾンでも色々買っているので、ペースあげても全然追いつかないのだが。すべて読んでいる本が気に入るわけではないので、9月に読んだものでよかったものをここに抜粋(myFave コレクションの画像を利用)。
暴かれる嘘(Telling Lies )と95% (The Buying Brain) についてはすでに記事をアップしているので、今日は残りの本について書いておく。
“Losing my Virginity” (by Richard Branson)
10年以上前に当時の同僚にリチャード・ブランソンの本がすごく面白いと聞いたことがあって、一度読んでみようと思っていたのに、今になってしまった。結果からいうと読んでよかった!現実は小説より奇なり、波乱万丈な人生である。久しぶりに情報技術ではないベンチャーの話だったのも新鮮だった。抜群の行動力と人を見る目があるのだろう。常に新しいビジネスは始める際に適任者を側近に迎えられているのがすごい。そして世界で勝負している人同士での親交が深まり、また新しい展開が発生する、という相乗効果によって、今やブランソンはネルソン・マンデラやある・ゴア元米国副大統領と色々なプロジェクトを動かしている。彼の貪欲さが気持ちいい本である。
Losing My Virginity: How I’ve Survived, Had Fun, and Made a Fortune Doing Business My Way | |
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Richard Branson
Crown Business 1999-10-19 |
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リチャード ブランソン Richard Branson
阪急コミュニケーションズ 2003-04 |
翻訳のココロ(鴻巣友季子 著)
読んでいて、この人は本と映画(とワイン)が好きなんだな、ということが伝わってくる文章。嵐が丘に魅せられ、取材旅行もし、自分の人生をかけてもいいとまで思った話や「ワイン」という一言を「葡萄酒」と訳すべきなのか、「酒」と訳すべきなのかなど実際の翻訳の仕事の一部をリアルに語って見せてくれたりして、興味深い。個人的に日本語と英語を行ったり来たりする人とは共感ポイントが多いので、そうした人の本は好んで読んでいる。
翻訳のココロ (ポプラ文庫) | |
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鴻巣 友季子
ポプラ社 2008-12-05 |
科学の扉をノックする (小川洋子 著)
「博士の愛した数式」の作家小川洋子さんが興味のある科学者たちを取材したものをまとめた本。彗星、DNA, 鉱物、遺体科学などなど確かに作家の想像力をかきたてるだろうトピックばかり。彼女の小説がまた読みたくなる。難を言えば、もっと写真がほしかった本であるが、ちょっとした現実逃避にはいい。
科学の扉をノックする (集英社文庫) | |
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小川 洋子
集英社 2011-03-18 |
数学の出番です(日沖桜皮 著)
タクシーに相乗りして、距離が短い人と長い人でどう割り勘するといいのか、など実生活の中で数学の理論を使うエピソードを多数紹介。待ち時間1-2時間ある時にさくっと読める娯楽本。中学レベルの数学すら忘れかけている文系の人はたぶん2時間、理数系の人はきっと1時間で読める。著者がいつもたむろしている飲み屋も楽しそう。
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数学の出番です。―つい人に伝えたくなる数学のハナシ (チャートBOOKS SPECIAL ISSUE) 日沖 桜皮 数研出版 2006-04 |